電車で席を譲ろうとしたところ・・・。

職場から帰宅する途中のこと。

浜松町駅で京浜東北線に乗ったところ、車内は比較的空いていたものの通常席は空いていなかったので、優先席に座り、さっそくコナン82巻の続きを読み始めた。

一駅か二駅ほど乗っていたら、目の前に人の姿が。目線をあげてみると、白髪混じりの年配の女性だった。

比較的若く健常者である自分が優先席に座って、しかも目の前におばあさんがいるのに堂々と漫画を読んでいる光景は、さすがに良識に反すると思い、席を譲ることにした。

席を立ってどうぞと身振りで示すと、その女性は遠慮して、しかも「お疲れでしょうから」という言葉で逆に着席を促されてしまった。

さすがに「はい、わかりました」という訳にもいかないので、再着席を拒んでいるとその女性は座ってくれたが、申し訳ないくらい恐縮されてしまった。その後、自分はちょっと離れたところに立っていたのだが、降りる際にもわざわざ礼を言ってくれた。

いいことをしたような、悪いことをしたような、複雑な心境。